2012年7月18日水曜日

43日目:定額法と利息法の違いを確実に理解する(満期保有目的債券の償却原価法について)

合格テキスト』の設例4-5と4-6より

当社は、x1年4月1日に満期保有の目的でC社が発行した社債を現金で取得した。よって、次の資料により、(A)x1年度および(B)x2年度の仕訳を示しなさい。なお、会計期間は1年、決済日は3月31日である。
(資料)
(1) 取得価額:9,400円
(2) 額面金額:10,000円
(3) 満期日:x4年3月31日
(4) 実効利子率:年8.3%
(5) クーポン利子率(券面利子率):年6%
(6) 利払日:毎年9月末日と3月末日の年2回

どうして取得価額と額面金額が異なるかと言うと、債券を買ってもらうためです。債券を買ってもらうには二通りの方法があります。一つはクーポン利子率を上げること。最近だとギリシャの国債とか利子率がとんでもないことになってますね。これはギリシャ財政の信用がガタ落ちしているため、利子率を高くしないと誰も買ってくれないからです。日本の国債は財政が悪化している割に、かなり低い利子率なんですが、それでも買ってもらえるのは日本国民の預貯金がたくさんあるからだと言われています。でももし国内で消化し切れなくなってきたら、海外勢にも買ってもらう必要が出てきます。すると利子率を上げることになって、借金返済が大変なことに……。それはさて置き、もう一つの債券を買ってもらう方法が割引です。額面から割り引いて、安売りすることで実質的に金利を上げるわけです。

そんなわけで上記の例で言うと、クーポン利子率年6%の3年分は1,800円(10,000円×6%×3年)、割引額は600円(10,000円-9,600円)、合計の2,400円が3年間で得られる金利となりますね。

簿記1級で肝心なのは、割引額600円をどう処理するかというところ。これには定額法と利息法の二種類があります。定額法は超簡単。600円を3年で割ってやれば良いだけです。以下は一年分の償却仕訳。


問題となるのは利息法。計算そのものは簡単で、簿価に実効利子率をかけてやるだけ。上記の例だと半年ごと(クーポン利払いごと)に計算します。最初は90円(簿価9,400円×実効利子率8.3%×半年0.5-半年分クーポン300円)が金利調整差額の償却分になります。


次の半年も同じように簿価に実効利子率をかけます。上の処理で90円の償却を行ったので、簿価は9,490円になっています。なので94円(簿価9,490円×実効利子率8.3%×半年0.5-半年分クーポン300円)が金利調整差額の償却分になります。


これを繰り返すと3年で最終的に割引分の600円になります。こんな具合に計算自体は簡単なんですが、そもそも実効利子率って何だよというところをしっかり押さえておくと、利息法のなんたるかが理解できると思います。上の条件で実効利子率をどうやって計算するか、式は以下の通り。


この式でrを解いてやれば、実効利子率およそ8.3%が出るわけです。この式の見方は、右辺9,400が取得価額、つまり債券の現在価値となります。左辺は左から順に、1年目、2年目、3年目の取得額の現在価値です。1年目から3年目を合計して、債券の現在価値を表しているのです。つまり実効利子率とは、割引額とクーポン利子率を合わせて考え、実質的な利子率がどの程度かを表す数字、という意味を持ちます。これが利息法です。ちなみに利息法でクーポンを引いているのは、クーポンには利息が付かないからです。

本日の勉強時間 7時間(目標超過 4時間)
商業簿記・会計学 総勉強時間 107時間
工業簿記・原価計算 総勉強時間 59時間
合計勉強時間 166時間(目標未達 36時間)  

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