2012年7月24日火曜日

49日目:200%定率法! 減価償却定率法の変遷

減価償却というのは、例えば10万円で機械を買ったとして、耐用年数が10年だったとする。その場合、10年かけて使い続けるわけだから、費用も10年かけて発生すると考えなきゃダメだよね、という発想から生まれた考え方です。一番シンプルに考えたのが定額法。これは単純に10万円を10年で割ってしまう方法。つまり毎年1万円の費用が発生している、ということになりますね。分かりやすい。これに対して、定率法という考え方があります。定額法との違いをざっくり言ってしまうと「最初の年度に一番多くの費用が計上できる」ということです。その根拠の話はここでは割愛します。……なんて、単に僕もきちんと理解出来てないだけなんですけどね(笑)

ところで定率法の話ですが、実は僕が簿記2級を取った時と今とでは、計算方法が変わってしまっています。かつての教科書では残存価額を前提とした定率法だったのですが、今は残存価額無しの250%定率法なるものが採用されているのです。違いを明らかにするため、まずは以前の方式を説明しましょう。

定率法の計算は、簿記の試験だとちゃんと定率法償却率がいくらなのかを示してくれてます。でも実はこの定率法償却率は適当に決められているわけではありません。ちゃんと根拠のある数字が与えられているのです。例えば10万円の機械が残存価額1万円(10%)、耐用年数10年として、定率法償却率は以下の計算式で算出されます。


累乗根について軽くおさらいしておきましょうか。平方根は分かりますよね。2の平方根(二乗根)は√2です。これを少数で表せば1.4142...となり、1.4142×1.4142=1.9999...≒2となります。つまり2の平方根とは、それを二乗すれば2になる数のことです。では立方根(三乗根)は覚えているでしょうか。2の立方根は3√2のように書き表し、少数では1.2599...となります。 1.2599×1.2599×1.2599=1.9999...≒2であり、三乗すれば2になるというわけです。こういう平方根、立方根、それ以上の乗根を総称して累乗根といいます。なので上の計算式では、1から0.1の十乗根を計算したものを差し引こうとしているわけです。

最終的に残存価額が10%と言うことは、90%を減価償却してあげなければなりません。それを10年かけて行うということで十乗根による計算を行うのです。0.1の十乗根は0.7943なので、定率法償却率は1-0.7943=0.2057となるわけです。

長々と定率法償却率の算出について説明しましたが、先に述べた通りこの方法はすでに無くなってしまいました。現在の簿記の教科書では、250%定率法なるものが採用されています。なぜそんなことをしたかと言うと、平成19年の税法改正により残存価額がゼロになったから。ちなみにどうしてそうしたかと言うと、企業の投資を促すためです。詳しい説明は省きますが、減価償却を目いっぱい行うことで、税金の支払いを減らすことが出来ることから、企業の投資意欲を喚起しようとしたのです。

250%定率法での定率法償却率算出方法は従来のものに比べてはるかに簡単。上記の例を使えば、まず1年÷耐用年数で定額法償却率を算出します。ここでは10%ですね。その10%に対して2.5(250%)をかけてやる。たったそれだけで、定率法償却率が算出されます。この場合は0.1×2.5=0.25となります。ここまでは簡単なのですが、この250%定率法では従来にない問題が発生してしまいました。償却率を原価にかけ続けても、永遠にゼロになってくれないという問題です。

アルキメデスと亀の話を持ち出すまでもなく、数字と数字をかけ続ける限りゼロになることは絶対にありません。以前はどうしていたかと言うと、残存価額に達する前の段階で、残り部分を償却額としていたのでした。では今回はどうするかと言うと、途中で定率法を定額法に変えるという手順が発生することになりました。そのタイミングは、定率法と定額法を比較して、定率法による償却額が定額法によるものを下回った場合になります。

そして250%定率法は平成23年度12月の税制改正により、200%定率法となっています。平成24年秋の簿記試験では250%定率法が採用されると思いますが、タイミングを見計らって200%定率法に書き換えることでしょう。理屈をきちんと理解していれば問題ないところだと思いますので、是非覚えておいてください。


本日の勉強時間 3時間 
商業簿記・会計学 総勉強時間 119時間
工業簿記・原価計算 総勉強時間 75時間
合計勉強時間 194時間(目標未達 38時間) 

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