2012年9月4日火曜日

マレーシア クアラルンプール旅行の記録(3)

※以下は2010年10月の記録

 クアラルンプールはよく「綺麗な街」という評判を聞く。それは確かに間違っていない。しかし実際にはちょっと街を外れればかなり薄汚れた景観が広がっている。逆に言えばまだまだ開発の余地が残っているということだろう。
 さて、当初はホテルにタクシーを呼んでもらうつもりで、実際にフロントに電話をしてもらった。しかし待てど暮らせどタクシーが来ない。週末だから忙しいとのことだがどうにも面倒になってきた。どうせ暇なのだ、歩いてしまえ。そう思うが早いか、僕はてくてくと歩き始めた。今思えばフロントに一言断っておけば良かったと少し反省。


 少し歩くと商店街らしきものが見えてきた。シンガポールでよく見かけるような小さな小売店の軒並みである。シンガポールよりは少しくすんで見えた。なにやら沢山のバイクが駐輪してある場所があって、なにごとかと見てみるとそこには大きな市場。朝っぱらから大勢の人がわらわらと群がっていた。もちろん突入だ。




 海外に旅慣れている人ならご存知だろうが、英語圏以外の国の人は自分たちの言語を外国人が使うととても喜ぶ。僕のある知人はタイ語を勉強中だが、タイでSPAの人にタイ語で話しかけたら大量のタイ語が返ってきて困ったとか(笑)。僕もずいぶん昔にジョホール・バル(マレーシアの地方都市。シンガポールのすぐ隣)でSPAのお姉さんに「トゥリ・マカシ(ありがとうございます)」と言ったらとてもいい笑顔で笑ってもらえた経験がある。シンガポールでは色んな国の友人が出来るので、彼らの言語を使うのもひとつのいいコミュニケーション手段だ。そんなに色々話せるわけじゃない。本当に簡単な言葉だけ。それでも使うことで不思議と交流が円滑になる。ベトナム語で「○○・オゥ・マイマイ(○○、デブ、永遠に)」とか下らないことを言って遊んだりした。これから海外に出ようと考えている人には是非知っておいてもらいたいスキルである。

 そんなわけで今回も僕はマレー語にトライすることにした。シンガポールに来る以前、友人からもらった『旅の指さし会話帳(マレーシア)』が役に立つ瞬間が来た。
 せっかくの市場なので何か買おうと手ごろなものを探していたら、すぐ近くに揚げパンを作っているじいさんを発見。さすがに他の生鮮食品を買ってもどうしようもないので、朝ごはんに揚げパンを食すことにした。


 よし、とりあえず「ブラパ・リンギッ?(いくらですか?)」から始めよう。じいさんに近づいていって揚げパンを指さし、発音もそれっぽく、「ブラパ・リンギッ?」、とやってみた。ちなみにリンギッはMYR(マレーシア・リンギ)のことだ。するとじいさんはこっち見て、マレー語で何か喋りはじめた。やばい、まったく分からない。当たり前の帰結に往生する阿呆であった。
 慌てて英語を使うへたれ。揚げパンを一個くれと言うとじいさんは「ワン・フォーティ」と言う。僕は1MYR40CENT(35円)と理解し金を出すとじいさんが「ワン?」と聞いてくる。なんだか噛み合っていない。というのもじいさんの「ワン・フォーティ」はひとつ40CENT(10円)という意味だったからだ。激しく安いが、相対的に見てそんなもんだろうと後で納得した。まだまだ土地の物価感覚に慣れていない証拠だ。知らぬ土地での物価の感覚には早めに慣れておきたいものだ。

 その後市場の裏側みたいなところを歩いていたらトラックに荷物を運び込んでいる場面に遭遇した。そこでひとりが「ブラパ?」と話すのを聞いた。おお、なんとついさっき使った言葉ではないか。もちろん聞き取れる。「ブラパ」というのはお金だけでなく、いろんな物の量に適用できる言葉らしい。日本語で言うと「いくら」「どのくらい」のニュアンスが混じった感じだろう。ちょっとだけ嬉しくなった。

 醤油の広告。三国志の五虎大将軍(関羽、張飛、趙雲、馬超、黄忠)をかけている?



 AWAS(注意)の標識。歩行者注意なのだろうが、後ろからやってくる人注意にも見える。


 実はそもそも自分がどこを歩いているのかよく分かっていなかった。さすがにまずいので近くの人に道を尋ねることに。とは言えチキンなので、まずてきとうな店で水を買うことにした。露天の気のよさそうな兄ちゃんがやっているところに向かう。こりずにペットボトルの水を指さして「ブラパ・リンギッ?」とやる。すると兄ちゃんは一本指立てて「ワン」と言ってくれた。今回こそ間違いない、1MYR(25円)だ。ほっとして金を払い、すぐさま「ツインタワー・アダ・ディ・マナ?(ツインタワーはどこですか?)」と聞いてみた。すると兄ちゃんはあっちこっちを指差しながら何かを言っている。僕は笑って、兄ちゃんが指さしたところの真ん中に向かって進むことにした。
 露天商の兄ちゃんたち(実は三人くらいいた)は気さくな感じで、僕が日本人だと言うと「ありがとう」とか「いちばん」とか言って笑ってくれた。いったい何が「いちばん」なのかは謎だったが嬉しいものである。

 道中、ヴィシュヌのプロマイドを発見した。発見したときは道に落ちていて泥だらけだった。神道的精神を自負する僕としてはいたたまれなくなり、近くの水溜りで洗って、ヒンズー寺院の傍に立てかけておいた。道中の無事を祈願し去る。ちなみに後ろにいる青いのがシヴァ、顔が複数あるのがブラフマー。


 さらに歩いてようやく街らしいところにやって来た。その格差たるや愕然である。発展途上国の「途上」がどういうものかよく分かる。なにやら可愛い女の子がステージにあがって化粧品のイベントが行われる様子だったが、時間も無いので立ち去る。無念だ。
 とにかくまずは寝る場所を探そうということで近くの安宿を見つけた。ホテル・プトラ・ビンタン。宿泊費はダブルサイズのベッドで75MYR(1875円)。悪くないと思ったが、実際の寝心地は微妙。というのも部屋に窓もなく、換気が悪いのだ。かび臭い。特に枕に臭いが染み付いていて使い物にならない。しかし都心に近いので活動拠点としては悪くない。なので快適さは放棄して、とりあえず寝る場所確保というかたちに。



 知る人ぞ知る(?) ホテル・インペリアル。シェラトンとは関係ない。僕の調べたところによると、ここに行けばあっち系のマッサージが受けられるらしい。興味のある方はどうぞ。場所は忘れた。


 ヴィンチはマレーシアで有名なサンダル屋さん。おしゃれで安い。女性におすすめ。あと同じ建物内にユニクロも発見。


 これだけ色々遊びまわってまだ昼をちょっと過ぎた程度。リア充(現実世界で充実した人生を楽しんでいる人という意味)街道まっしぐらだ。とりあえず時間はたっぷりある。最初はツインタワーでお買い物でもとか考えていたけど、博物館に行くのも悪くないなと考え始めた。2005年のるるぶを見ると、さほど遠くもない。よし思い立ったが吉だ、という感じに博物館へ向かうことに。そしてとんでもない目に遭うのであった。つづく。

マレーシア クアラルンプール旅行の記録(1)
マレーシア クアラルンプール旅行の記録(2)
マレーシア クアラルンプール旅行の記録(3)
マレーシア クアラルンプール旅行の記録(4)
マレーシア クアラルンプール旅行の記録(5)
マレーシア クアラルンプール旅行の記録(6)

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