2012年10月14日日曜日

自己受為替手形と自己宛為替手形の違い

掛けで売上が立った場合に使う勘定が「売掛金」です。しかし売掛金には期日が無いので、実際にお金が振り込まれるのがいつになるのか不安になる。そんな時に相手先に出してもらえると嬉しいのが「受取手形」。手形にすることで期日がしっかりと明示され、お金がいつ手に入るのかが確かになります。手形は破ってしまうと「不渡り」となり、それはもうビジネスにおける信用を完全に失ってしまいます。そんなわけで世の多くの企業は不渡りを出さぬよう一所懸命なのですよ。

手形を出すには当座預金を作らねばなりません。しかし会社の規模が小さく、信用がまだ低い場合には当座預金を作れない、つまり手形を発行出来ないなんてこともあります。しかし売った側としては手形を貰って安心したい。そんな時に活躍するのが自己受為替手形です。A社がB社に100円の売掛金があって、これを受取手形にしたいという状況を見てみましょう。


つまり、手続きがちょっと変わるということで、実際の仕訳は同じになります。簿記の問題で自己受為替手形が出てきたら、文章の読解力が試されているということでしょう。ところでこの自己受為替手形は、受取人を自社の支店とすることが出来ます。


以上が自己受為替手形についての説明です。続いて自己宛為替手形とはなんぞやという話。自己受為替手形が自ら売掛金を受取手形に変える手続きであるのに対して、自己宛為替手形は自ら買掛金を支払手形とする手続きです。とだけ言うと、普通に手形を振り出すのと何が違うんだって話になりますね。自己宛為替手形の特徴は、本支店会計で発揮されます。A社がB社に100円の買掛金があって、これを支払手形にしたいという状況を見てみましょう。


なんで本店から直接ではなく、支店を経由した取引をするかと言うと、取立手数料を節約するためと言います。上の例で、A社本店が東京にあり、A社支店とB社が大阪だった場合、遠隔地でのやり取りは必然的に銀行経由の取立手数料がかかってしまいます。近場であれば支店の人間が、取立日の1日前に銀行に持っていくことで、取立手数料を無しに出来るのです。これが自己宛為替手形です。

このあたりはややこしいので、絵で覚えるのが一番早いだろうと思います。上の図では、矢印の先が全て受取手形になるようにしました。また、「名宛人」「指図人」の表現はちょっと混乱しやすいので省いています。

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