2012年10月14日日曜日

合併比率の算定(資本還元率の使い方)

会社が合併する際に、株式を何対何で割り振るかを決めなければなりません。これを合併比率と言います。この合併比率、実際にはガラガラポンで計算出来るものではなく、政治的な駆け引きもありつつ最終的に決められます。これは企業価値というものを計算するのがとても難しいからです。なので財務諸表を持ち出してきても、合併比率がどうなるかを正確に算出することは出来ません。とは言え、ある程度なら計算で合併比率を決めることが出来ます。簿記1級ではごくごくシンプルに、資産、利益率、還元率の3つを利用して企業価値を求め、その比率を合併比率とします。


A社が吸収する側の合併とします。もし合併比率が単純に、企業の資産額を元に算出されるとしたらどうでしょう。A社は1株100円、B社は1株160円となります。合併比率は160÷100=1.6となります。しかし表を見てもらうと、平均株主利益率はA社が10%なのに対してB社は2%しかありません。つまりA社の方がB社よりも稼ぐ力があるということです。それを無視して合併比率を決めてしまうのは不公平ですね。そこでまず、資産に対してどれくらい儲けられるかを見てみます。


純資産額に平均株主資本利益率を掛けてやることで、実際の利益額を算出します。そしてその利益額を資本還元率で割り、それだけの利益を得るにはいくらの資産が必要か(収益還元価値)という逆算をしてやるのです。上の例で言えばB社は資産1,600円もあれば済むところを8,000円もかけているので、非常に効率が悪いという結果になりました。

ここから先は問題文の指示に従って計算すればOKです。例えば時価による純資産額と収益還元価値とを足して2で割り、資産の平均値を出します。それを株数で割ってやれば、1株あたりの企業価値が算出されます。

A社:(10,000円+10,000円)÷2÷100株=100円
B社:(8,000円+1,600円)÷2÷50株=96円
合併比率:96円÷100円=0.96

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